クリヤマホールディングスへの投資を検討している方に向けて、同社の事業内容や財務状況、今後の成長戦略について詳しく解説します。PBR1倍超えを目標とする中期経営計画、安定した配当政策、そして株式分割による投資単位の引き下げなど、投資家にとって注目すべき要素が数多く揃っています。
グローバルに展開するエッセンシャル事業が成長の柱
クリヤマホールディングスは1939年に創業し、85年以上にわたって社会のインフラを支える事業を手がけてきた老舗企業です。主力製品はゴムや合成樹脂製の産業用・建設用・スポーツ施設用資材であり、製造・販売・施工まで一貫した体制を構築しています。
北米、アジア、欧州・南米・オセアニアと、世界中に事業拠点を広げていることが同社の大きな強みです。市場リスクを分散しながら成長できるビジネスモデルは、投資対象として非常に魅力的です。
北米事業の好調が全体業績を牽引
2024年12月期の連結売上高は778億95百万円、営業利益は45億39百万円と増収増益を達成しました。特に北米事業はホースの堅調な需要と円安の追い風を受け、売上高は446億46百万円に達しています。
このような地域別の成長が全体の業績を安定させており、単一市場の依存度が低い点は中長期的な投資を行う上で安心材料になります。
自己資本比率63.7%を誇る安定した財務基盤
2024年12月末時点での自己資本比率は63.7%と、極めて高い財務健全性を維持しています。総資産は707億81百万円、純資産は451億22百万円まで拡大し、内部留保による資本強化が進んでいることが分かります。
借入金は減少傾向にある一方で、リース債務を活用した資産調達へのシフトも見られ、柔軟かつ効率的な経営判断がうかがえます。
中期経営計画「KMP Action1」でPBR1倍超えを目指す
クリヤマホールディングスは2025年からの中期経営計画「KMP Action1」において、PBR1倍超えを明確な経営目標に掲げています。事業ポートフォリオの最適化やM&Aによるシナジー創出、DXによる効率化を進め、企業価値の向上を図っています。
実際に、株式会社ミトヨの買収を通じてメーカー機能を強化するなど、計画的な投資を実行しています。これにより、長期的に持続可能な成長基盤が整えられつつあります。
配当政策と株式分割で株主還元を強化
クリヤマホールディングスは配当性向30%以上、DOE(自己資本配当率)3.0%以上を目標に掲げており、株主還元にも積極的です。2025年12月期の配当予想は1株あたり56円と高水準です。
さらに、2025年6月には株式分割(1株を2株)を実施予定であり、投資単位の引き下げによってより多くの投資家がアクセスしやすくなります。株式の流動性向上も期待され、投資妙味が高まるタイミングといえるでしょう。
今後の注目ポイントと投資判断のカギ
クリヤマホールディングスへの投資を検討するうえで注目すべきポイントは以下の通りです。
- PBR1倍超えに向けた取り組みの進捗
- 北米市場を中心としたグローバル展開の強化
- 安定した配当政策と株主還元の継続
- M&Aによる新たな成長ドライバーの創出
これらの要素が順調に進展すれば、株価の中長期的な上昇が十分に期待できる銘柄といえます。特に、成長性と安定性の両立を図りたい投資家にとって、クリヤマホールディングスは有力な選択肢となるでしょう。
まとめ
クリヤマホールディングスは、堅実な財務基盤と世界に広がる事業網、そして投資家を意識した戦略的な経営方針を持つ注目企業です。中期経営計画「KMP Action1」や配当政策、株式分割など、今後の株価上昇を後押しする材料も揃っており、投資を検討する価値は十分にあります。
今後も企業動向に注目しつつ、適切なタイミングでの投資判断を行うことが重要です。
筆者プロフィール

配当と成長を狙う個人投資家
日本株・米国株を中心に、月5万円の配当収入を目指して長期投資中。
高配当株や優待銘柄、成長期待のある中小型株にも注目しています。
このブログでは「実際に自分が投資を検討している銘柄」を中心に紹介しています。
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